犯罪・刑事事件
犯罪・刑事事件に関する記事一覧(4ページ目)
第48回 面白い規則集(その1)
留置場には規則らしい規則はなく、明文化されたものは日限表だけであるが、拘置所には、いくつもの明文化された規則があり、小冊子とされて居室内に置かれている。 もっとも大事なのは「所内生活の心得(未決収... 続きを読む
第47回 接見をめぐる問題(その2)
前回に続いて、接見について書いていく。 接見禁止処分は、外部と物の授受禁止でもあることは前回にも触れた。弁護人との間では、物の授受も禁止されないのであるが、すべてが許されるというものではない。 ... 続きを読む
責任能力
以前に紹介したことのある女流時代小説作家の宇江佐真理氏が死亡した。残念なことである。 彼女以外にも、私の好きな女流作家がいる。京都を舞台にした時代小説が多いのだが、時代考証がしっかりとしており、な... 続きを読む
詐欺事件の時効が完成しているかがわかりません
13年前になりますが、約500万円の詐欺にあいました。相手の名前、住所もわかっていたので、警察に被害届を出しました。ところが、警察の方の捜査がバレたようで、事情聴取前に逃亡してしまいました。その後、... 続きを読む
第46回 接見をめぐる問題(その1)
前に留置場で手紙を書くときのルールだとか靴下をはいてはいけないルール等々を紹介したが、接見についても首をかしげたくなるようなことがあった。 被疑者・被告人には無罪の推定が働いているから、できる限り... 続きを読む
「正当防衛」か「緊急避難」か?
刑事ドラマの犯人が、「正当防衛だから許されるはずだ!」と叫んでいたりするシーンを目にする人は多いはず。 さて、次のうちいずれが「正当防衛」(刑法36条)に合致する事例でしょうか? Xさんは、ヤクザ... 続きを読む
実の子供に何らかの罪を問うことはできるでしょうか?
家出中の子供(16歳)に、私が留守の間に家に侵入され、金庫ごと盗まれました。中身は通帳を含み約1000万弱と私たち両親の実印です。警察には盗難届けと捜索願は出しましたので、間もなく捕まると思います。... 続きを読む
第45回 女性との遭遇
身柄を拘束されている身分であるから、逮捕以来女性と接することはまずほとんどない。接するどころか見る機会もない。 ところが6人の女性に遭ったし、そのうち一人とは会話もし、もう一人とは向こうから一方的... 続きを読む
弟が姉の自宅の倉庫から2億円を窃盗
金属回収業の姉が管理する山口県宇部市の倉庫から現金約2億円を盗んだとして、山口県警宇部署は7日、弟を窃盗と建造物侵入の疑いで逮捕しました。逮捕容疑は、2015年11月9日から10日の2日間に、宇部市... 続きを読む
起訴になりますか?不起訴になりますか?
大型書店で5回窃盗をしました。いわゆる万引きです。その内容を警察で話もしました。そして、本日検察庁にも行きました。 話をして、「罰金刑か不起訴のいずれかだが、私は罰金刑にしたい」と担当の検事に言わ... 続きを読む
自由心証主義
刑事訴訟法318条は、「証拠の証明力は、裁判官の自由な判断に委ねる。」とし、いわゆる自由心証主義を規定している。 つまり、ある証拠の証明力が高ければ高いほど、刑事訴訟で要求されている「合理的な疑い... 続きを読む
第44回 刑務所側の人
前回、刑務官の話をしたが、それに続けて、さらについでに刑務所側の人のことを書いておこう。 拘置所でもそうだし、刑務所でもそうであるが、収容されている者は、刑務官のことを「親父」と呼ぶ。また、例えば... 続きを読む
通信傍受
再度東京でオリンピックが開催されることや、世界的にテロ事件が発生していることからして、組織犯罪などに対する通信傍受が問題となっている。 今回はその通信傍受のことである。 警察の活動は、大きく分け... 続きを読む
第43回 刑務官
刑務官のお仕事はかなり大変だと思う。 特に未決相手の拘置所においては、未決であることからか刑務所よりも規律が緩いようにも思われ、そのため刑務官に対して何とも思っていないような態度をとる被告人も多い... 続きを読む
殺意の認定
被害者を殺すつもりであったのか、それとも怪我をさせるだけのつもりであったのかは、それが加害者の内心の問題であるだけに、いずれであるかを認定することは難しい。 一般的には、凶器の種類や傷害を与えた部... 続きを読む
第42回 死刑判決上告中
2度目の拘置所暮らしは1階の真ん中あたりだった。部屋を一つ挟んだところに死刑判決を受けて上告中の人がいた。 偶然にも、東京の知り合いの弁護士が弁護人となっており(最高裁だから)、その弁護士から私の... 続きを読む
検視はどのような場合に行われるの?
検視は、変死者または変死の疑いのある死体についてだけ、これを実施することが認められており、自殺といったように犯罪による死亡でないことが明らかな場合には、検視は行われないのでしょうか? はい いいえ ... 続きを読む
第41回 隣人
前回、2階にいた際に隣人との関係で、私が1階の独居に移転となったことを書いた。 その2階での隣人(上独1にいる人)は、相当に変わった人だった。精神的なものかもしれないが。 日中は非常におとなしく... 続きを読む
緊急を要しないのに110番、119番すると?
警察庁のまとめによれば、2015年1月から11月に全国の警察が受理した110番は約842万件で、前年より10万件減少したとのことです。 また、「一人で寂しい」というような緊急を要しない通報も約11... 続きを読む
窃盗の犯人が未成年だった場合の損害賠償請求はどうなるの?
今年の2月中旬ごろ、深夜に家に侵入され現金約8万を盗られました。その犯人は、警察の方がマークしており、10月下旬に他の家に侵入している所を現行犯で逮捕されたらしいです。ちなみに、その犯人は19歳の未... 続きを読む
「心神喪失」と「心神耗弱」。罰せられないのはどっち?
精神の障害によって正常な判断能力がない場合、刑法上は罪となる行為をしたとしても罰せられないという制度があります。 さて、罰せられないのは「心神喪失」と「心神耗弱」のいずれでしょうか? 心神喪失 心... 続きを読む
第40回 ハトが飛んできた
留置場と異なり、拘置所独居では接見のときを除いて他人との接触がほとんどない。 話をする相手は刑務官と面倒見さんだけであり、他の収容者とは、運動に行くときと入浴の往き帰りに、刑務官の目を盗んで素早く... 続きを読む
罰金っておいくらから?
刑法上の罰則としては、罰金刑や懲役刑、禁固刑などの規定があります。 さて、では刑法上の罰金とはいったい最低額がいくらからになるでしょうか?(刑法典の規定にある金額で答えてください) 1万円 10万... 続きを読む
第39回 覚せい剤爺さん
宮崎北警察署の留置場で会ったもっとも印象に残る人は覚せい剤爺さんである。この人のことを書いて留置場で会った人の話の最後とする。 かなりのお歳で、自称するところによれば覚せい剤事犯ばかりで前科10数... 続きを読む
少年の収容先は?
Aは23歳、Bは18歳ですが、共に強盗をした被疑者です。家庭裁判所は、Bを検察官送致し(いわゆる逆送)、AB共に某地方裁判所で実刑判決が確定しました。 次のうち、ABの収容先として可能性のないもの... 続きを読む
第38回 保釈にならないヤクザ屋さん
廊下を挟んだ隣の2号室には傷害及び恐喝事件の被告人、つまり既に起訴されているヤクザ屋お兄さんが入っていた。前にも書いた銅線窃盗犯と同じおじいさん弁護士が国選弁護人で付いている。 宮崎北警察署には窃... 続きを読む
似ているようで違う。告訴と告発って?
新聞やテレビなどで見聞きすることもある「告訴」と「告発」という言葉があります。いずれも捜査機関に対して犯罪を申告し、処罰を求める意思表示ですが、一方はそれを行う人物の範囲に制限があります。 さて、... 続きを読む
第37回 銅線窃盗
その当時、銅線窃盗がはやっていた。運動時間に見知っていた銅線窃盗犯が隣の2号室から3号室に移ってきた。 当時の私は、銅線なんか盗んで費用対効果はどうなっているのだろうと思っていた。 ここから先は... 続きを読む
公務執行妨害
まず、12月1日に掲載された「尋問」で「供出調書」とあったが、私のパソコン打ち間違いで、正しくは「供述調書」であるので、この場を借りて訂正する。(編集部注:当該箇所については修正済みです) 新聞に... 続きを読む
第36回 天網恢恢疎にして漏らさず
前に書いた「嫁に申し訳ない」が口癖の人は、窃盗犯であったが、車上荒らしで、車のオーディオ機器を盗んだということだった。 私には、今回が初めての犯罪であって、もう二度とやらないなどと話しをしていた。... 続きを読む