刑事手続
刑事手続に関する記事一覧(3ページ目)
第43回 刑務官
刑務官のお仕事はかなり大変だと思う。 特に未決相手の拘置所においては、未決であることからか刑務所よりも規律が緩いようにも思われ、そのため刑務官に対して何とも思っていないような態度をとる被告人も多い... 続きを読む
殺意の認定
被害者を殺すつもりであったのか、それとも怪我をさせるだけのつもりであったのかは、それが加害者の内心の問題であるだけに、いずれであるかを認定することは難しい。 一般的には、凶器の種類や傷害を与えた部... 続きを読む
第42回 死刑判決上告中
2度目の拘置所暮らしは1階の真ん中あたりだった。部屋を一つ挟んだところに死刑判決を受けて上告中の人がいた。 偶然にも、東京の知り合いの弁護士が弁護人となっており(最高裁だから)、その弁護士から私の... 続きを読む
検視はどのような場合に行われるの?
検視は、変死者または変死の疑いのある死体についてだけ、これを実施することが認められており、自殺といったように犯罪による死亡でないことが明らかな場合には、検視は行われないのでしょうか? はい いいえ ... 続きを読む
第41回 隣人
前回、2階にいた際に隣人との関係で、私が1階の独居に移転となったことを書いた。 その2階での隣人(上独1にいる人)は、相当に変わった人だった。精神的なものかもしれないが。 日中は非常におとなしく... 続きを読む
第40回 ハトが飛んできた
留置場と異なり、拘置所独居では接見のときを除いて他人との接触がほとんどない。 話をする相手は刑務官と面倒見さんだけであり、他の収容者とは、運動に行くときと入浴の往き帰りに、刑務官の目を盗んで素早く... 続きを読む
罰金っておいくらから?
刑法上の罰則としては、罰金刑や懲役刑、禁固刑などの規定があります。 さて、では刑法上の罰金とはいったい最低額がいくらからになるでしょうか?(刑法典の規定にある金額で答えてください) 1万円 10万... 続きを読む
第39回 覚せい剤爺さん
宮崎北警察署の留置場で会ったもっとも印象に残る人は覚せい剤爺さんである。この人のことを書いて留置場で会った人の話の最後とする。 かなりのお歳で、自称するところによれば覚せい剤事犯ばかりで前科10数... 続きを読む
第38回 保釈にならないヤクザ屋さん
廊下を挟んだ隣の2号室には傷害及び恐喝事件の被告人、つまり既に起訴されているヤクザ屋お兄さんが入っていた。前にも書いた銅線窃盗犯と同じおじいさん弁護士が国選弁護人で付いている。 宮崎北警察署には窃... 続きを読む
似ているようで違う。告訴と告発って?
新聞やテレビなどで見聞きすることもある「告訴」と「告発」という言葉があります。いずれも捜査機関に対して犯罪を申告し、処罰を求める意思表示ですが、一方はそれを行う人物の範囲に制限があります。 さて、... 続きを読む
第37回 銅線窃盗
その当時、銅線窃盗がはやっていた。運動時間に見知っていた銅線窃盗犯が隣の2号室から3号室に移ってきた。 当時の私は、銅線なんか盗んで費用対効果はどうなっているのだろうと思っていた。 ここから先は... 続きを読む
公務執行妨害
まず、12月1日に掲載された「尋問」で「供出調書」とあったが、私のパソコン打ち間違いで、正しくは「供述調書」であるので、この場を借りて訂正する。(編集部注:当該箇所については修正済みです) 新聞に... 続きを読む
第36回 天網恢恢疎にして漏らさず
前に書いた「嫁に申し訳ない」が口癖の人は、窃盗犯であったが、車上荒らしで、車のオーディオ機器を盗んだということだった。 私には、今回が初めての犯罪であって、もう二度とやらないなどと話しをしていた。... 続きを読む
「勾留」と「拘留」なにが違うのでしょうか?
刑事事件の手続きにおいて、いずれも読み方では「こうりゅう」と読む「勾留」と「拘留」があります。 さて、被疑者や被告人を捜査のため身体を拘束する手続きのときに用いるのはどちらでしょうか? 勾留 拘留... 続きを読む
第35回 おしっこおじさん
当初いた5号室から3号室に移った私は、「嫁に申し訳ない」と言うのが口癖の窃盗犯と暮らしていた。 11月23日の就寝直後、係官が寝具一式を持って「夜中に一人来るから寝る場所を空けておいて」と言われた... 続きを読む
裁判を欠席???
嘘の収支報告書を県議会に提出し、政務活動費約913万円をだまし取ったとして、詐欺と虚偽有印公文書作成・同行使罪に問われ、起訴された元兵庫県議、野々村竜太郎氏が、11月24日午後3時に予定されていた初... 続きを読む
尋問
前に医療過誤事件で医師への尋問が難しいことを書いたが、通常の民事事件でも、刑事事件でも尋問はすこぶる難しい。 反対尋問が難しいことはいうまでもない。下手に反対尋問で頑張ってしまうと、ますます証人な... 続きを読む
第34回 宮崎談合事件
11月16日の夜から、宮崎官製談合事件で宮崎北警察署留置場は大騒ぎだった。留置係官があちこちに電話をかけまくり、収容者の部屋替えがあちこちで行われるとのバタバタとなった。 宮崎北警察署は宮崎の中で... 続きを読む
第33回 弁当泥棒
宮崎北警察署での初めての同居人であるS君が拘置所に移ったその日の夕食後、隣の6号室からやせ型で髭を生やしている人が移ってきた。年は40代くらいか。若いころから自転車が好きで、日本全国を自転車で旅する... 続きを読む
第32回 初めての同居人
被疑者や被告人の中に面白い人が多いことは、安部譲二氏の「塀の中の懲りない面々」を嚆矢として(それ以前にもあるかもしれないが)種々の本に紹介されている。 私も弁護士として刑事弁護活動をしてきたから、... 続きを読む
司法取引
10月25日付産経新聞朝刊に、刑事訴訟法改正の記事が出ていた。改正の目玉ともいうべきは、取調べの可視化と司法取引制度の導入である。 可視化については、まったく不十分というのは私の意見であるが、その... 続きを読む
第31回 飲食事情余談
12月25日の昼前に拘置所に移転してきたが、その翌年の12月も拘置所で過ごしている。 最初のクリスマスイブは警察にいたが、特段のことつまりケーキが出るとか、鳥のモモ焼きが出るなどということはなかっ... 続きを読む
無理心中の首謀者が死んでしまった場合、どうなる?
先日、沖縄県で子供2人が水死した事件で、母親が殺人罪で逮捕されました。母親は心中を図ったが死にきれなかったようです。 今回のように生き残った場合は殺人罪に問われるようですが、亡くなった場合にはどう... 続きを読む
第30回 飲食事情(年末年始編2)
拘置所において、元日昼食に配られたお弁当の中にあるプラスチック容器の一つ一つには、おせち料理が綺麗に盛り付けられている。 いくつかをあげると、海老大、鮭塩焼、いくら、紅白蒲鉾、なます、田作り、鳥唐... 続きを読む
第29回 飲食事情(年末年始編1)
警察にいたときの運動時間に、留置係官から「正月にはいつもより格段に良いおせち料理が出て、昼にはカップ麺だけど年越しそばが出るよ」と聞いていた。 元日に年越しそばなんだと笑いながら聞いていたが、拘置... 続きを読む
第28回 飲食事情(その5)
拘置所においては、お茶はかなりの量が支給され、留置場の7杯どころかその何倍以上も飲むことができる。 配膳係りの人(面倒見さん・受刑者)が、朝昼夕の毎食事時にお茶が入った直径50センチ高さ90センチ... 続きを読む
競馬法違反
「匕首を呑んでいる」という言葉があるように、「呑む」というのは、懐に入れるという意味がある。そして、「懐に入れる」がさらに「着服する」というように転用されて「呑み行為」との言葉となった。 ほとんど... 続きを読む
第27回 飲食事情(その4)
拘置所や刑務所の食事に麦飯はつきものである。 有名な「浅草麦とろ」などで出される麦飯に、はるかに及ばないことは言うまでもないし、初めてだとその臭いがかなり鼻につく。単なる推測だが、古米と古麦(そん... 続きを読む
第26回 飲食事情(その3)
留置場ではお茶以外の飲み物は供されないが、もちろん自分で買うことはできる。250ミリパック入り牛乳とパック入りコーヒーだけだが。コーヒーとは名ばかりの乳飲料にすぎない。 パンと違って休日を除いて毎... 続きを読む
加害者と示談に応じたくない場合の対処法はどうすればよいでしょうか?
強制わいせつの被害者です。犯人はもうすぐ捕まるそうです。私は示談を受ける気はないので、犯人につく弁護士にも私の電話番号を教えないでほしいと警察にお願いしたのですが、弁護士の方で色々勝手に調べられたり... 続きを読む