Q.
母は精神病によって判断能力が著しく低下しています。このような母が口車に乗せられて、先祖伝来の土地を売ってしまわないか心配です。何かよい方法はないでしょうか?
A.
家庭裁判所は、精神上の障害によって、判断能力が著しく不十分な者については保佐開始の審判をすることができます。
保佐開始の審判とは、精神上の障害(痴呆、知的障害、精神障害など)によって判断能力が特に不十分な者(本人)を保護するための手続です。家庭裁判所は、本人のために保佐人を選任し、さらに、保佐人に対して、当事者が申し立てた特定の法律行為について、代理権を与えることができます。また、保佐人又は本人は、本人が自ら行った重要な法律行為(借財、保証、不動産その他重要な財産の売買等)に関しては、取り消すことができます