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財産分与

Q.

 現在、夫と離婚の方向で話合いが進んでいます。

 今住んでいる家のことも含めて、財産分与についてはどのようにすればよいのでしょうか。

A.

 財産分与とは、離婚の際に夫婦の一方から他方に対して財産を分与することをいいます(民法768条1項)。

 こうした財産分与については、まず、当事者の協議によって決定するものとされています。

 したがって、まず、ご夫婦で財産分与についても話し合って決めればよいのです。

Q.

 とはいいましても、お互いの主張が相容れず、財産分与の話合いが決着しません。

 この場合、どうしたらいいでしょうか。

A.

 そうした場合には、当事者の一方から他方に対して家庭裁判所に調停または審判を申し立てることになります。

Q.

 調停を申し立てた場合と審判を申し立てた場合とではどう違うのですか。

A.

 調停は調停委員を介して財産分与の話をまとめる手続です。
 一方、審判は裁判所の判断を求める手続です。

 調停の申立があった場合、調停が不成立となると、調停申立時に審判の申立があったものとみなされて審判の手続に移行します。
 また、審判の申立があった場合でも、家庭裁判所の判断で調停に付されることもあります。

 したがって、どちらの申立をしてもそれほど結論に影響はないと思われますが、第三者の口添えによって、合意に至る可能性があるなら、調停の申立をするとよいでしょう。

Q.

 では、具体的な手続を教えていただけませんか。

A.

 はい。まず、管轄の家庭裁判所は、調停の場合には、相手方の住所地の家庭裁判所または当事者が合意の上で定めた家庭裁判所、審判の場合には、相手方の住所地の家庭裁判所です。

 申立書用紙は家庭裁判所で無料で交付していますから、これに必要事項を記入します。

 添附書類としては、申立人と相手方の戸籍謄本、住民票の写し等が必要です。

 費用としては、手数料の収入印紙と郵便切手が必要です。

 詳細については、家庭裁判所の受付係で確認しておくとよいでしょう。

 なお、これらの申立は、離婚の日から2年以内にする必要がありますので、気をつけてください(民法768条2項但書)。

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