インターネットの普及に伴い、ホームページを開設する弁護士事務所も増えてきましたし、一般の方々が弁護士会や当サイトなどを通じて弁護士を検索することも多くなりました。
相談内容によっては、女性弁護士(または男性弁護士)に限定して探す人もいるのではないでしょうか。
日本弁護士連合会(日弁連)では、2011年11月に内部規定を改正し、12月から、性同一性障害の弁護士につき、本人の希望する性別で情報提供をしています。
婚姻や手術の有無に関係なく、会員弁護士は医師の診断書1通があれば申請可能です。
日弁連が「生物学的性別で生活することに対する本人の苦痛」と「希望の性別を表示することで生じる周囲の混乱の程度」を総合的に判断し、希望の性別情報を提供するのが相当かどうかを判断します。
これが相当と認められれば、日弁連だけでなく、同会員の所属弁護士会(たとえば東京弁護士会など)の弁護士紹介のホームページにも心の性別が掲載されることになります。
また、日弁連が許可すれば、登録名も心の性別に合うよう変更することができます。
ですから、たとえば身体は男性で心は女性である弁護士の場合、戸籍を変更しなくとも名前も性別も「女性弁護士」として活動できるわけです。
こうした日弁連の姿勢は、会員以外にも向けられています。
2012年2月には、男性から女性への性別適合手術を受けた受刑者を、女性用の刑事収容施設へ移送するよう求め、勧告書を法務省に送付するなど、性同一性障害者の人権を広く支援する意向がうかがえます。