企業が財務的な成果を長期的にあげるためには、業績向上につながる従業員の日々の実践によって得られます。第一線で働く従業員から経営幹部に至るまで、企業が競争を勝ち抜くために、どんな力を持った人材でどう組織を構成すればよいか、経営者自身に企業の針路を問い直すことから人事戦略と経営戦略が直結し始めます。
企業戦略について少しお話しいたします。
「戦略」とは、
- 中期的に維持でき、
- 競争社会で優位性を築く為の、
- 「具体的な行動計画」
です。
まず、経営計画にもとづいて戦略ドメイン(企業が中長期的に優位に立つために経営資源を効率的に投入し、戦略的に方向づけられた事業領域)が決まりますね。
戦略ドメインは、競争の優位性を活かすためにどのような市場のニーズに応えていくのか(WHAT)と、それを強く持つどの顧客層(WHO)をターゲットとし、そこに経営資源上の強み(HOW)をどう対応させるかということによって決まります。
企業が経営戦略を考えるときには、まず、「どの分野で競争上の優位性を築くか」を考える必要があります。そして、それをどこで築くのかかという戦略が他の企業と異なれば、勝ち組として残っていけるでしょう。
新たにどこで競争上の優位性を確保するのかを考える時に、人のアイディアやそれを生み出す人材の能力、あるいは、社員一人一人が積極的に仕事にかかわっていこうとする企業の風土など、人と組織にかかわるマネジメントが密接にリンクしてくる可能性が非常に高いのです。
企業戦略が定まれば、それを実現するために更に組織別戦略へと落とし込み、それをさらに各職位段階に応じた戦略の具体化まで落とし込む必要があるでしょう。
経営方針・経営戦略に基づいた立派な経営計画まで策定したけれど、各職位段階にまで具体化されていないがために、実際には実行されていない、移されないままになっていませんか?
そして、具体化された戦略をすばやく実行していくためには、何を動かさないといけないでしょうか?