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「知らなきゃ損する!面白法律講座」第245号

                      http://www.hou-nattoku.com/
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     □□   知らなきゃ損する!面白法律講座   □□


2005年 9月13日                         第245号
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発行部数:25,574部(まぐまぐ 16,810部、melma! 6,775部、RanSta 1,989部)
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■ 目 次
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  □ なっとく! 法律相談 第233回
    「給与明細をくれない会社」
    http://www.hou-nattoku.com/consult/431.php

  □ 法、納得!どっとこむ 新着情報

  □ 皆で考えよう、法の建前と現実 第10回
    「デジタル複製と著作権 ~私的録音録画補償金について~」
    http://www.hou-nattoku.com/enq/archive/10_remuneration.php

  □ なっとく! ランキング

  □ 編集後記 「今度の選挙」



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■ なっとく!法律相談 第233回
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 「給与明細をくれない会社」

 □相談□

  私の彼氏が勤務する会社では、報酬の一部を前借させてもらえ
 る「前借制度」があります。ところが、その制度を利用して前借
 をしたとき、明細や計算書が一切出されなかったそうです。
  給与自体も、時給×労働時間+歩合制、税金等もあり、本人に
 も、前借り分を引いた給与の額が分からないそうです。受取額を
 正確に把握したいと思い、明細を請求しても、出されたことはな
 く、「そのうち出す」などと、のらりくらりとかわされるようで
 す。
  こんなルーズな会社が、きっちり給与を支払ってくれているか
 も、正直なところ疑わしいです。給与明細を出すよう、請求する
 ことはできるのでしょうか? そして、現実の支給額と差があっ
 た場合、不足分を支給させることはできるのでしょうか?
                        (20代:女性)

 □回答□

  給与とは、雇用者が労働者の労働に対し支払う報酬で、毎月1
 回以上一定の期日に、直接、通貨で全額を支払うことが、労働基
 準法で定められています(労働基準法24条)。
  給与には、基本給の他、各種手当が含まれます。各種手当とは、
 役職手当、家族手当、住宅手当などの「所定内手当」、および、
 時間外手当、休日手当、深夜手当などの「所定外手当」で、これ
 らの合計金額が、その月の給与の総支給額です。
  従業員が現実に受け取る、いわゆる「手取り」額は、この「総
 支給額」から、各種税金(社会保険料、源泉所得税、住民税など)、
 会社からの借入れ天引き分(労働者が同意した場合に限ります。
 同意しない場合は労働基準法17条違反となります)などを差し引
 いたものとなります。
  会社は、賃金の額、氏名、労働日数、労働時間数、基本給、手
 当その他の金額等につき、賃金台帳を作成して記載し、その台帳
 は、少なくとも3年間は保存しなければなりません(労働基準法
 109条)。

  雇用者が被用者に給与明細書を交付しなければならない、とい
 う定めは、明文では存在しないようです。
  しかし、給与明細書は、労働者が自己の報酬が正当に支給され
 ているか否かを把握するために必要不可欠のものです。したがっ
 て、雇用者の給与支払義務に付随するものとして、当然に発行、
 交付を請求することができ、過去の記録についても、賃金台帳の
 閲覧、もしくは複写を請求することができると考えます。

  ところで、一般の会社では、所得税を源泉徴収しているところ
 が多いと思います。
  所得税を源泉徴収したことの記録である「源泉徴収票」は、本
 人が交付の請求をしなくても、事業主が自ら進んで交付すること
 が義務づけられています(所得税法226条1項。違反した場合は、
 罰則があります)。
  源泉徴収表には給与額の記載があるはずなので、源泉徴収票を
 請求して、正当に給与が支給されているか否かを把握するという
 方法もあるでしょう。
  その上で、未払い支給額があれば、直ちに支払を請求すること
 ができます。


 [関連情報]
  ・「仕事が無いから」と、自宅待機。待機中の給与はどうなる?
   http://www.hou-nattoku.com/consult/79.php

  ・会社案内と実際の給料が全然違う!
   http://www.hou-nattoku.com/consult/82.php

  ・最低賃金との差額を請求できる?
   http://www.hou-nattoku.com/consult/148.php

  ・とんでもない会社、どうにかならない?
   http://www.hou-nattoku.com/consult/303.php



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■ 法、納得!どっとこむ 新着情報 ( 05/09/07 ~ 05/09/13 )
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  前号から今号までの間にホームページ「法、納得!どっとこむ」
 に新しく掲載された記事をご紹介します。

  9月 5日 借金を返済したのに借用証書を返してもらえない!
                         (なっとく法律相談)
      http://www.hou-nattoku.com/consult/430.php

  9月 8日 居酒屋で請求されたサービス料は支払わなければならない?
                         (なっとく法律相談)
      http://www.hou-nattoku.com/consult/429.php


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 書籍の目次など詳細は ⇒ http://www.hou-nattoku.com/book.php
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■ 皆で考えよう、法の建前と現実
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  第10回: デジタル複製と著作権 ~私的録音録画補償金~
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  先週からスタートした「私的録音録画補償金」についてのアン
 ケートですが、今週からはアンケートの途中経過といただいたご
 意見の中からいくつかピックアップしてお送りします。


 ▼アンケートの途中経過(投票総数: 129票)

  設問:著作物の私的複製(ダビング)について
     あなたはどのように考えますか?

  1. 私的複製は自由に認められるべきで、補償金は不要
  2. 補償金制度を廃止し、複製の都度、権利者に個別に対価を支払うべき
  3. 現行の補償金制度で十分。対象を広げるべきではない
  4. 補償金の対象を拡大し、複製機能を有する機器から広く徴収すべき

  1. ||||||||||||||||||||||||||||||| 79票 (61%)
  2. |||||||| 19票 (15%)
  3. |||||||| 20票 (16%)
  4. ||||| 11票 (9%)
                   (9月13日 11時00分現在)


 ▼いただいたご意見(読みやすいように一部編集しています)

 【私的複製は自由に認められるべき】

 ・個人が購入した商品を、その個人が使用することに制限を設け
  ることは、使用者の権利の侵害になると思います。
  レンタル品の場合は、レンタル専用の製品を別途製造し、適正
  な使用料を設定すれば良いことと思います。
  また、再生機器に著作権料等を上乗せすることは、機器購入者
  の権利を侵害するのではと思います。     (50代・男性)

 ・商品を買う際に著作権補償費用分も含めて買っているはずです。
  買った媒体から、コンピュータに保存し、HDD(RAM)プレイヤー
  に移し替え、いつでもどこでも聞くようにしていますが、この
  過程に改めて著作権補償費用を払うのは納得が行きません。
  媒体を移し替える過程にも補償金をかけようとする著作権保護
  団体は金をむしり取ろうとする強欲の団体としか思えません。
  友人知人からコピーをもらうのも一番最初に買った時点で補償
  金分を払っていると考えれば十分です。レンタルCDからコピー
  するのにもレンタル費に補償金が含まれていると思っています。
                        (50代・男性)

 【複製の都度、権利者に個別に対価を支払うべき】

 ・コピーしている人からであっても、曲単位とプレーヤー単位、
  二重に徴収できてしまう仕組みはおかしい。
  ましてや、コピーしていない人からも徴収しているのは言語
  道断。                (20代前半・男性)


 【現行の補償金制度で十分】

 ・実際の制度を考えた時に、全個人がコピーを行なう度に届出を
  行なうと言う事は考えづらい。また、機械的にそのような束縛
  をかける事は、現在のデジタル放送のワンスコピーの制限と同
  様に、コピーした媒体が壊れかけた時または、方法(VHS等)
  が古くなった時に、その映像を新しい媒体にコピーしたいにも
  関わらず行なえない事となってしまう。
  そのようなデメリットが今後発生することを考えると、現行の
  方式が、ユーザ側、著作者側にとっての歩み寄りの点になると
  考える。                (20代後半・男性)


 【補償金の対象を拡大し、広く徴収すべき】

 ・私的複製は自由に認められるべきです。
  しかし、そのために良質な楽曲や映像作品が作られなくなって
  しまうのは本末転倒。
  よってその対価として私的録音録画補償金制度は必要と考えま
  す。
  しかし、その適用範囲は技術の進歩に合わせて拡大されなけれ
  ばなりませんが、『データを扱うメディア全て』と言う風に無
  制限に拡大するのもまた適切ではないでしょう。
  ユーザーの用途ではなく製品の設計仕様が音楽中心と言った風
  に製品そのものの用途で適用範囲をメーカー・権利者間で審議
  するのが良いのではと思います。     (30代前半・男性)


  今回は5名の方の意見を掲載させていただきました。
  この他にも多くのご意見をいただいています。刻々と変化する
 アンケート結果やその他のご意見を読みたい方は、

  http://www.hou-nattoku.com/enq/view_opinion.php

 にアクセスしてみてください。引き続き、ご意見お待ちしており
 ます。
 
 >> http://www.hou-nattoku.com/enq/



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■ なっとく!ランキング ( 05/09/04 ~ 05/09/10 )
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 第1位 NHKの受信料問題
     http://www.hou-nattoku.com/enq/archive/01_nhk.php

 第2位 合意の上だったのに強姦容疑で逮捕される?
     http://www.hou-nattoku.com/consult/427.php

 第3位 長年にわたって無断使用されている土地
     http://www.hou-nattoku.com/consult/428.php

 第4位 居酒屋で請求されたサービス料は支払わなければならない?
     http://www.hou-nattoku.com/consult/429.php

 第5位 彼女は17歳!エッチすると検挙されるの?
     http://www.hou-nattoku.com/consult/51.php



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■ 編集後記 「今度の選挙」
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  今度の衆院議員選挙では、ついぞなされなかった議論が顔を出
 し、耳にすることのなかったコトバが聞かれたように思う。
  衆院を解散して国民に信を問うように見えて、実質的に「国民
 投票」であるのは如何か、とか、総理のやりかたは「議会制民主
 主義」に悖るのではないか、とかである。

  その大方は、郵政民営化に反対し、古巣から追い出される羽目
 となった議員の発言だった。
  はじめこそ、「おっさん、いまさらよく言うよ」とつっこんだ
 ものの、不思議にそれを揶揄する気持ちにはなれなかった。
  面白うて、やがて哀しき、衆院選。

  ツケは、いつかは払わなければならない。
  この日本を、借金だらけ、プー太郎&ニートだらけの国にした
 のも、結局は、目先の利に走り、子どもを甘やかし、投票に行く
 こともなかった私たち国民だ、と考えるしかないのだ。
                          (ありま)

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監 修:弁護士 密 克行、弁護士 浅井 健太、弁護士 中西 啓
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