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「知らなきゃ損する!面白法律講座」第304号

                      http://www.hou-nattoku.com/
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     □□   知らなきゃ損する!面白法律講座   □□


2006年11月21日                         第304号
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 発行部数: 25,275部(まぐまぐ 17,496部、melma! 7,716部、Yahoo! 63部)
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■ 目 次
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  □ なっとく! 法律相談 第294回
    「新会社に未払い給料を請求できるか」
    http://www.hou-nattoku.com/consult/552.php

  □ 法、納得!どっとこむ 新着情報

  □ 皆で考えよう、法の建前と現実 第23回
    「『人の死』の判定基準について」
  http://www.hou-nattoku.com/enq/archive/23_difinition.php

  □ なっとく! ランキング

  □ お知らせ

  □ 編集後記 「弁護士の営業力」



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□PR 特別イベントのお知らせ
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    ☆めざせっ!!愛されOL  恋も仕事もパワーアップ☆
       自分探し!と「適職発見」レッスン           
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 『恋も仕事も手に入れたい!』                   
 自己分析から恋愛・仕事体質をチェックします。           
 自分では気づかない癖や、意外な長所・短所、弱点・強みを発見し、  
 職場や転職・恋の場面でどう役立てるのかまでをフォロー!!      

 2006年の締めくくりにいかがですか?              
 職場の仲間や友達と一緒に、是非参加ください!!           

□┓開催日程
┗┛━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★
 日  時:2006年 12月13日(水)18:30~20:00  
 会  場:弊社大阪事務所(地図>http://www.lifr21.com/company/#osaka)
 参加費 :1000円(当日お支払い)               
 講  師:メンタルアドバイザー 河野 奈穂真           
 持参物 :筆記用具
 参加方法:フリーダイヤル>0120-098-026
      または弊社HP>http://www.lifr21.com/seminar/     
      よりご予約下さい。
      席に限りがありますので、お早めのご予約をお勧めいたします。



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■ なっとく!法律相談 第294回
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 「新会社に未払い給料を請求できるか」
 

 □相談□

  以前に勤めていた個人商店で、給料の遅配が続いたため、退社しました。
  未払い給料については、労働基準局が間に入り分割にて支払うと書面に
 て約束を交わしました。
  それにもかかわらず、1回目のみの支払いだけしかなされなかったため、
 簡易裁判所に小額訴訟を起こし、その結果、又も分割にて支払うとの和解
 の調停で決着しました。しかし、またしても1回目しか入金されず、3ヶ月
 分が遅れています。 
  調停の条件に、「支払いが2ヶ月以上遅れた場合は、残額について一括払
 いとなる」との条項があるのですが、その個人商店は株式会社に組織変更
 し、代表者も主人から奥さんに変わっています。
  しかし、住所も従業員も電話番号も車も取引先も個人商店の頃と同じで
 す。会社名と代表者が代わっても、私の未払い給料を新会社の代表に一括
 請求出来るのでしょうか?

                            (50代:男性)


 □回答□

  個人商店は法律上消滅し、会社法に基づいて新しく株式会社が設立され
 たというのですから、形式的には、従前の個人商店と新しく設立された株
 式会社は、異なる権利主体だといえます。
  そうだとすれば、あなたが心配されているように、個人商店の給料支払
 い債務を新会社が引き継ぐことはないようにも思えます。

  しかし、「住所も従業員も電話番号も車も取引先も個人商店の頃と同じ」
 というように、営業の実態がほぼ同一であるにもかかわらず、単に組織変
 更をしたことによって個人商店名義の債務を免れられるとすれば、いかに
 も不当です。
  そこで、このような場合には、「法人格否認の法理」という理論により、
 法人と取引する相手方が法人格を否定して、実質的な責任者個人の責任を
 追及しうるとされています。
  株式会社が、実質は個人企業でありながら、税金対策上法人格を持つに
 至ったに過ぎないような場合を「形骸化事例」、また、法人の代表者が営
 業を新会社に移転したうえで会社を解散するなどし、自己の責任を免れよ
 うとする場合を「濫用事例」と呼んでいます。

  ご相談文からは詳細が明らかではありませんが、代表が親族に変わった
 だけであるとすれば、形骸化事例にあたる可能性が大きいと思います。
  新会社として同一内容の営業を継続しているのならば、もう一度労働基
 準局に指導に入ってもらう理由があります。少額訴訟等の経緯を報告し、
 相談してみてはいかがでしょうか。



 [関連情報]
  ・辞めたスーパーが未払い分の給料をなかなか払ってくれない!
   http://www.hou-nattoku.com/consult/18.php

  ・分割で支払う約束の退職金、父が亡くなった後も請求できる?
   http://www.hou-nattoku.com/consult/488.php



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■ 法、納得!どっとこむ 新着情報 ( 06/11/15 ~ 06/11/21 )
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  前号から今号までの間にホームページ「法、納得!どっとこむ」
 に新しく掲載された記事をご紹介します。

 11月13日 高すぎる賠償金について
      http://www.hou-nattoku.com/consult/547.php



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■ 皆で考えよう、法の建前と現実
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  第23回:『人の死』の判定基準について
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  今週もアンケートの途中経過といただいたご意見の中からいくつかピッ
 クアップしてお送りします。

 ▼アンケートの途中経過(投票総数:392票)


 設問:「脳死」を人の死とすることに

  賛成
    |||||||||||||||||||||||||||||||||||| 287票 (73%)
  
  反対
    |||||||||||||| 105票 (27%)

                       (11月 21日 11時00分現在)


 ▼いただいたご意見(読みやすいように一部編集しています)

 【賛成】
 
 ・逆に考えてみましょうよ。
  例えば、義手や義足の技術が進歩して本物の人体と変わらない(あるいは
  それ以上の)完成度を誇る「義体」が確立されたとする。
  そして、何らかの理由で脳以外の全てを義体に置き換えなければならな
  い状況に陥った人が居て、それを実行したとする。
  脳以外の全てが死んでいる(生きていない)のに動いたり喋ったりしてい
  ます。
  この状態を「死」と呼ぶ人は恐らく居ないでしょう。
  脳さえ生きていれば生きている。その逆もまた然りではないでしょうか?
  …まぁ、実際そんな技術が確立されたら臓器移植の必要も無くなるわけ
  で、脳死という概念についての議論そのものが不要になるわけですけどね。

                            (10代:男性)


 【反対】
 
 ・以前のコメントの中で同様の議論が出ているかどうか分かりませんが、
  私なりの意見を書きます。脳死を「人の死」とする考え方が、主観的な
  もの(つまり自分は自分の意思で生きていると認識できないのならば、
  死んでいると考える立場)だとしたら、そういう主観を持たない人がこ
  のアンケート回答(現時点で)に役4分の1強も居ることをどう考える
  のでしょうか?この問題は多数決で決める性質のものではありません。
  現に、脳死であっても自分では死んでいるとは思いたくない本人を、他
  人が「死んだ」とみなしてしまうことは横暴ではないでしょうか?また、
  仮に主観の問題ではなく、客観的な判断だと主張するならば、例えば、
  脳死状態の人に対して恨みを持つ他者が、恨みを晴らす自己満足のため
  に、脳死状態ながら呼吸している人を銃で撃ったり、刃物で刺すなど、
  傷つけ出血させた上で心臓停止させる(トドメを刺す)といった行為を
  しても、客観的に見て殺人罪を構成せず、死体損壊罪と言うより軽い犯
  罪と評価することになりますよね?
  私はその結論に納得できないのですが、「脳死=死」と主張する人は、
  この結論に賛成なのでしょうか?

                            (40代:男性)


  今回は2名の方の意見を掲載させていただきました。
  この他にも多くのご意見をいただいています。刻々と変化するアンケー
  ト結果やその他のご意見を読みたい方は、

  http://www.hou-nattoku.com/enq/view_opinion.php

 にアクセスしてみてください。引き続き、ご意見お待ちしております。
 
 >> http://www.hou-nattoku.com/enq/





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■ なっとく!ランキング ( 06/11/12 ~ 06/11/18 )
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 第1位 NHKの受信料問題
     http://www.hou-nattoku.com/enq/archive/01_nhk.php

 第2位 不倫相手から、子供を生む条件で車を贈与されたが・・
     http://www.hou-nattoku.com/consult/545.php

 第3位 あとで発見した車の傷、損害賠償請求できない?
     http://www.hou-nattoku.com/consult/546.php

 第4位 登記は人のためならず・・・?
     http://www.hou-nattoku.com/mame/mame12.php

 第5位 公務員の懲戒処分
     http://www.hou-nattoku.com/mame/yougo/yougo61.php



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■ お知らせ
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 ★皆様のメルマガに対するご意見をお聞かせください。
  どんな些細なことでも結構です。
  また、取り上げて欲しい話題・ご質問などもお待ちしております。
  専用フォームで簡単に送信できます  ▼Click!!
  https://www.hou-nattoku.com/opinion/

 ★メルマガの相互紹介を募集しています。
  ご希望の方は、メールにてご連絡下さい。
  5,000部以上の発行者様からのご連絡をお待ちしています。



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■ 編集後記 「弁護士の営業力」
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  仕事柄、法律事務所に出入りすることが多いのですが、最近は営業力の
 ある若い弁護士が徐々に増えてきているように感じます。
 
  弁護士も「社会正義の実現と基本的人権の擁護」という使命感をもつと
 いうことはもちろんなのですが、サービス業である以上は「事務所の経営」
 にもっと関心を持って欲しいな、と感じていたところです。弁護士の数も
 増えるし、グレーゾーン金利(消費者金融などの利息制限法を越える金利
 設定)は撤廃されるらしいし(つまり弁護士さんの仕事が減っていく?)
 ・・・。これからの弁護士業は本当に厳しい環境になります。しかし、事
 務所の経営が成り立ってこその社会正義であり、基本的人権の擁護である
 というのも真実です。

  ある弁護士はおっしゃっていました。
  「営業力といっても、HPや電車内の広告ばかりに目が行きがちだけど、
 本当の営業力って人のネットワークを大事にしながら誠実に仕事をするこ
 とに尽きるよね」

  この業界にはどんどん活性化してもらい、法律事務所の経営も安定し、
 ひいては、一般市民のどんな悩み事でも気軽に相談できる法律事務所がも
 っと増えて欲しいものです。 


                                (T)



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発行元:NPO法人 リーガルセキュリティ倶楽部
監 修:弁護士 密 克行、弁護士 浅井 健太、弁護士 中西 啓
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登 録 ・ 解 除: http://www.hou-nattoku.com/magazine.php
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