「知らなきゃ損する!面白法律講座」第297号
http://www.hou-nattoku.com/
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□□ 知らなきゃ損する!面白法律講座 □□
2006年10月 3日 第297号
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発行部数: 25,269部(まぐまぐ 17,485部、melma! 7,722部、Yahoo! 62部)
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■ 目 次
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□ なっとく! 法律相談 第287回
「探偵の調査はプライバシーの侵害に当たらない!?」
http://www.hou-nattoku.com/consult/538.php
□ 法、納得!どっとこむ 新着情報
□ 皆で考えよう、法の建前と現実 第21回
「首相公選制について」
http://www.hou-nattoku.com/enq/archive/21_direct_elections.php
□ なっとく! ランキング
□ お知らせ
□ 編集後記 「お便りつれづれ」
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■ なっとく!法律相談 第287回
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「探偵の調査はプライバシーの侵害に当たらない!?」
□相談□
配偶者のある女性と交際していたところ、相手の夫が私立探偵を雇い、
写真を撮られました。ホテルに入るところを撮ったものはないのですが、
普通に歩いているところなどを撮られています。
相手はそれらの写真を証拠として損害賠償を請求すると言っていますが、
尾行したり、無断で写真を撮ったりするのは、プライバシーの侵害になら
ないのでしょうか?
(30代:女性)
□回答□
どこに住み、誰と暮らしているか、何という会社に勤務し、退社後どん
な行動をとっているか・・・このような事実は個人的な情報として他人に
みだりに知られたくない事実であり、プライバシー権(憲法13条)で保護
されるべき情報にあたります。
もちろん、住居の外部での行動は、その性質上、人に見聞きされ知られ
ることを承知の上でなされていることですから、一定の程度でプライバシ
ー権の放棄があったものと考えられます。したがって、住居の内部と同じ
程度の保障が及ぶと考えることはできません。
しかし、たとえ住居の外部での行動であっても、正当な理由がないのに
尾行したり写真を撮ったりすることは許されず、そのような行為はプライ
バシー権の侵害にあたります。
ただ、正当な理由がある場合には、そのような行為も違法性が阻却され
る(つまり、正しいこととして認められる)ことになります。本件のよう
な場合がその例です。
あなたと交際している人は既婚者なのですから、配偶者に対し貞操を守
る義務(民法770条1項1号参照。明文は定められていませんが、不貞行為が
離婚原因とされていることから認められると考えられています)がありま
す。この義務に違反した場合、刑事上罰せられることはありませんが、夫
婦関係に対する侵害行為(貞操権に対する侵害)として、民事上の不法行
為責任(民法709条)を問われる可能性があります。
そのような場合、配偶者やその交際相手の不貞行為をつきとめ、その証
拠として写真を撮ることは、夫(妻)として正当な理由があると考えられ
ます。また、興信所等によってなされた場合は、正当業務行為として違法
が阻却されると考えられます。
しがたって、本件の場合、既婚者と交際しているという事実がある以上、
プライバシー侵害行為とはなりません。
[関連情報]
・不法行為責任
http://www.hou-nattoku.com/mame/yougo/yougo59.php
・携帯のメール・着歴を見られた!プライバシーは守られないの?
http://www.hou-nattoku.com/consult/171.php
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■ 法、納得!どっとこむ 新着情報 ( 06/09/24 ~ 06/09/30 )
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前号から今号までの間にホームページ「法、納得!どっとこむ」
に新しく掲載された記事をご紹介します。
10月 2日 知人に貸したお金(金銭債権)を第三者に引き受けてもらいたい!
http://www.hou-nattoku.com/consult/533.php
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■ 皆で考えよう、法の建前と現実
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第21回:首相公選制について
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今週もアンケートの途中経過といただいたご意見の中からいくつかピッ
クアップしてお送りします。
▼アンケートの途中経過(投票総数: 402票)
設問:首相公選制について
現在のように首相は国会の議決によって選ばれる方がよい。
|||||||||| 76票 (21%)
現在のような選びかたを改め、国民が直接、首相を選べるようにした方がよい。
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 326票 (79%)
(10月 3日 10時30分現在)
▼いただいたご意見(読みやすいように一部編集しています)
【現在のように首相は国会の議決によって選ばれる方がよい。】
・憲法が国民による直接投票を制限列挙しているという視点からいうと、
現在の国民の政治に対する意識は憲法制定において懸念する情況が全く
解消されていないと判断される。現状では、国民には体制迎合のマスコ
ミ、自称知識人による偏狭な情報しか与えられない。充分は情報を持た
ない国民による投票は芸能タレントの人気投票の域を脱し得ず極端な場
合はファシストを喝采することになる。
それも自己責任というのならとんでもないことである。
直接投票という単純な民主主義の技法は、国民が偏りのない充分な情報
を得られる環境にあり、各人に自覚と責任ある行動をとることを期待で
きる場合にのみ正統性が維持されうると考える。
確かに現行の制度には隔靴掻痒の感があるが暴走を防ぐには多少なりと
も功を奏している。
(50代:男性)
【現在のような選びかたを改め、国民が直接、首相を選べるようにした方がよい。】
・国民が直接,首相を選べる制度にするのが最良だと思われる.現在のよ
うな国会が首相を選ぶ制度を維持するのであれば,国会で首班指名を受
けるであろう与党の総裁(あるいは党首)の任期を,衆議院の任期と同
期させるようにすべきであると思う.
総裁の任期を次回の総選挙までとし,どうしても任期途中で総裁が変わ
る場合は衆議院の解散をしてでも,国民の信任を問うべきだと思う.
今回のように一国の首相を決めるのが自民党員だけの選挙であることに
はかなりの奇異を感じる.
(40代:男性)
今回は2名の方の意見を掲載させていただきました。
この他にも多くのご意見をいただいています。刻々と変化するアンケー
ト結果やその他のご意見を読みたい方は、
http://www.hou-nattoku.com/enq/view_opinion.php
にアクセスしてみてください。引き続き、ご意見お待ちしております。
>> http://www.hou-nattoku.com/enq/
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■ なっとく!ランキング ( 06/09/24 ~ 06/09/30 )
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第1位 不法行為責任
http://www.hou-nattoku.com/mame/yougo/yougo59.php
第2位 NHKの受信料問題
http://www.hou-nattoku.com/enq/archive/01_nhk.php
第3位 全く出会えない出会い系サイト、なんとかならない?
http://www.hou-nattoku.com/consult/531.php
第4位 セクハラとは?
http://www.hou-nattoku.com/shokuba/sonota1.php
第5位 公務員の懲戒処分
http://www.hou-nattoku.com/mame/yougo/yougo61.php
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■ お知らせ
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どんな些細なことでも結構です。
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■ 編集後記 「お便りつれづれ」
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「・・私は牛丼の作り方を読んで、ほう簡単だなと思い、早速その晩自分
で作ってみました。
本当に簡単に作れるのですね。
おっしゃっていたとおり、牛肉が硬くならないようにするのがポイント
ですね。
おかげで牛丼がレパートリーに加わりました。・・」
(東京都 のいちゃん さん)
「・・先日のレシピで牛丼を作ってみましたが、非常にあっさりとしてお
いしく、また短時間ででき、妻にも子供たちにも大好評でした。
たぶん砂糖を使わず、みりんを多めに使うのが良かったのではないかと
思っております。
きっと感想を書かなくても作った人は多かったのではないかと思います。
・・」(神奈川県 K さん)
「・・掲載記事を印刷して、家で家内に作ってもらいました。
とても美味しかったですよ。」(大阪府 大阪のキムタク さん)
「・・いつも興味深くメルマガを読ませていただいています。
先週の牛丼は早速作ってみましたよ!
とてもおいしくて、家族には大好評でした。いや、ホント!おいしい情
報をありがとうございました。・・」(埼玉県 ぷろぺら さん)
これは、先週の編集後記「牛丼再び」に対して寄せられたお便りの一部で
ある。
のいちゃんは、たぶんお一人。Kさん、キムタクさん、プロペラさんは、
ご家族と暮らしておられる。
それぞれにご家庭の情景は違っても、ご家族と、また一人で何気なく(あ
るいはしみじみと)、その「ひととき」を大切に、ひとつの「食」を味わっ
ておられる様子が伝わってきた。
お便り本当にありがとう。
簡素な食卓であろうとも、それで十分。一汁一菜、それでご馳走。
大切なことは、忙しかったり暇があったり、金があったりなかったり、そ
んな日々の暮らしの中で、自分自身の手で食卓を作り、生活を織りなして
いくということ。
それに尽きると思う。
牛丼を作って玉葱が残る。
次の朝、思いがけず、青芽を出し、日光を探しているのを見る。
それをいとおしみながら、朝餉の味噌汁に入れる。
牛丼をテイクアウトすれば、たしかに手軽ではあろう。
しかし、次の朝 目に入るのは、何パックかの「不燃ゴミ」でしかない。
子どもは宅配のピザを喜ぶ。ハンバーガーを喜ぶ。
しかし、本当に欲しているのはそんなものではない。
子どもは、親が一食にかける食費を見てはいない。一食にこめる親の思い
を感じ取っているのだ。
今は一人で生きる自分も同じこと。何年かが過ぎ、いつか誰かと暮らすよ
うになったとき、昔 無意識に積み重ねた日々の記憶は相手に伝わる。
キッチンに立つあなたの手を通して、必ず相手に伝わるだろう。
そのあるなしが、相手との食卓と生活を、実り豊かなものにも、殺伐とし
たものにもしていくと思う。
日本は、「食育」などという言葉さえ見聞きされる、そんな国になってし
まった。
もはや待ったなしのご時勢となってしまった。
幾ばくかの硬貨や紙幣でまかなわれたものでなく、人の思いと人の手が作っ
た食卓がある。晴れた日も、雨の日も。
そんな家庭に、決して児童虐待はおこらないだろう。
植物や動物を蔑ろにする暴虐も持ち込まれないだろう。
我さえよければという身勝手は、食卓についた誰かが諭すことだろう。
小生は信じる。信じたい。
(ありま)
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発行元:NPO法人 リーガルセキュリティ倶楽部
監 修:弁護士 密 克行、弁護士 浅井 健太、弁護士 中西 啓
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